エンゲージリングの宝石として人気を集めるダイヤモンドは、やはり永遠の愛の象徴。
そんなダイヤモンドという宝石は、原石のままで指輪にはめ込まれるわけではありません。
ダイヤモンドは、カットして磨くことで初めて最高の輝きを引き出すことができ、品質があがります。
理想的な輝き「ラウンドブリリアントカット」とは?
ラウンドブリリアントカットとは?
ダイヤモンドのカットや研磨にはいくつもの種類があります。
その中でも比較的スタンダードな方法というのが、ラウンドブリリアントカットとよばれるものです。
ラウンドブリリアントカットは「ダイヤモンドといえばこの形」と誰もが思うような、中央部分を丸くカットし、中央からは放射状にカットされているメジャーなダイヤ形。
宝石店などで見かける宝石の多くは、ラウンドブリリアントカットが施されています。
このラウンドブリリアントカットは57面体または58面体にもなる細かいカットが特徴的です。
下の部分の面取りをした場合には58面体、下部を尖らせた場合には57面体ということになります。
ラウンドブリリアントカットの歴史
ラウンドブリリアントカットは17世紀にヴェネツィアで発明されたといわれる、長い歴史を持つカット方法です。
そして、20世紀初めに、ダイヤモンド加工の名門であるベルギーのトルコウスキー家の宝石職人が研磨方法を確立しました。
トルコウスキーはダイヤモンドの反射や屈折率などを数学的に計算し、一番美しく輝くカットの形状や角度を算出したのだそうです。
この角度がほんの少し違うだけでも、ダイヤモンドの輝き方というのは変わってきます。
ダイヤモンドのキラキラとした美しい輝きは、理論的、数学的に計算されつくしたものだったのですね。
ダイヤモンドはなぜ輝く?
しかしダイヤモンドは、なぜカットされることで輝きを増すのでしょうか?
それは、ダイヤモンドの中に入った光が内側で複雑に反射するからなのです。
このカットが少しでも歪んでいると、光はうまく屈折せず、ダイヤモンドの輝きは鈍くなってしまいます。
ダイヤモンドのカットの美しさや品質というのは、カラット数やカラーよりも、ダイヤモンドの見た目を大きく左右する要素といえます。
ダイヤモンドのカラット数(重さ)がたとえ小さくても、カットや研磨が美しく施されているものは輝きが強いため、品質・価値も高いといえるのです。
ダイヤモンドの指輪などを購入するときには、ぜひ宝石のカットグレードを確認してみましょう。